屋根の「葺き替え(ふきかえ)工事」とは既存の屋根を丸ごと新しい屋根材に替える工事です。また、屋根材だけでなく下地から新しく変えていくので、一度工事をすると屋根の寿命が延び、次のメンテナンスまで美観や耐久性を長く持たせることが出来ます。

葺き替え工事のメリット

①屋根の寿命が延びる

上記でもお話した通り、葺き替え工事では屋根の内部から丸ごと新調するため、屋根本来の機能が向上し、耐久を長く保つことができます。

②家のイメージを変えられる

現在は様々な屋根材があります。既存の屋根から違う種類の屋根に替えるだけでも外観の印象を変える事が出来ますが、さらに屋根材によってはカラーバリエーションも豊富なため、外観のデザインを楽しむ事ができます。

③変える屋根材によっては耐震性が上がる

屋根材の中で最も耐震性が低いと言われているのが瓦屋根です。瓦は重量が重いため、既存の屋根が瓦の場合、違う種類の屋根材に替えるだけで耐震性を向上させる事ができます。また、現在は軽量化された瓦が普及されているため、従来の瓦から軽量瓦に替えるだけで耐震性を向上させる事ができます。

葺き替え工事のデメリット

①費用が高い

葺き替えの場合、下地から新しく新調する材料費や既存の屋根を撤去する処分費などがかかるため、重ね葺き(カバー工法)と比べるとどうしても高額になります。また、古い屋根で「アスベスト」が含まれる場合、飛散防止対策が必要となり、費用がさらに嵩みます。

②工期が長い

既存の屋根の撤去から新しい屋根に施工となると、その分工期も長くなる傾向があります。また、複雑な屋根の形状や勾配(屋根の傾斜)によってはさらに工期が延びる場合があります。

屋根の「重ね葺き(カバー工法)」とは既存の屋根の上から新しい屋根を重ねて被せていく工事です。既存の屋根の上に新しい屋根を重ねることで屋根が二重構造になるため、防音性や断熱性を向上させる事ができます。

重ね葺きのメリット

①費用が抑えられる

既存の屋根の上に新しい屋根材を被せていくため、既存の屋根の撤去費用や廃材を処分する費用がかからないため、葺き替えるより費用を抑える事ができます。

②工期が短い

上記と同様に既存の屋根を解体、撤去する手間を省くことができるため、工事期間を短く抑える事ができます。工期が短いということは、工事期間中の騒音や人の出入りなどのストレスの軽減にも繋がります。

③屋根の断熱性、遮音性、防水性が高まる

重ね葺きは屋根が二重構造になるため、屋根の断熱効果や防音性の向上、さらに既存の屋根の上に防水シートを被せた上に新しい屋根材を被せていくため、防水性も高めることができます。

重ね葺きのデメリット

①屋根が重くなる

重ね葺きは既存の屋根材と新しい屋根材の二重の重さになるため、軽量の屋根材だとしても若干屋根が重くなってしまいます。屋根が重くなるということは住宅への負担や耐震性に少なからず影響があると言えます。

②施工できる屋根材が限られている

全ての屋根がカバー工法で施工できるわけではありません。既存の屋根や下地が経年劣化などにより状態が良くない場合や、瓦屋根のような形状の屋根にはカバー工法で施工することが出来ません。

③重ね葺きできるのは一度まで

重ね葺きは既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるため重量が増すことから、施工できるのは一度までとなります。

こんな屋根は葺き替えがおすすめ

既に雨漏りしている

すでに雨漏りしている場合、屋根材の下にある雨水の侵入を防ぐ防水シート(ルーフィングシート)が本来の機能を失っているため、内部までしっかり補修する必要性があります。雨漏り補修をせずに放置しておくと、木材まで腐食してしまう可能性があるため、雨漏りをしている屋根は葺き替えを推奨いたします。

瓦屋根

既存の屋根が瓦の場合、重ね葺き(カバー工法)が出来ないため、必然的に葺き替えの施工となります。

取り扱い屋根材の種類

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